ナショナル・ギャラリー・オブ・アート(National Gallery of Art)はアメリカの首都であるワシントンD.C.にある国立美術館です。
スミソニアン博物館群の周辺に位置しますが、スミソニアン協会の博物館ではありません。この美術館と同名の美術館がイギリスのロンドンにある「ナショナル・ギャラリー」があります。アンドリュー・メロンがロンドン滞在中にナショナル・ギャラリーを観たことで母国アメリカにも美術館を作りたいと思ったことがきっかけだったそうです。

こちらの美術館は作品数も多く美術館自体もとても広いです。がっつり観るとなると数時間は必要になります。私は14時ごろから閉館の17時までいましたが、かなり駆け足で観てなんとかギリギリという感じでした。
主となる西館の他に現代美術がある東館もありますが、東館は時間もなかったので30分で少しだけ観ました。そしてお土産売り場に行って本館に戻ったらもう閉館時間になってしまいました。
開館時間は10時〜17時です。
マップはこちらから↓
こちらから作品を見ることが可能が確認できます!
作品の場所も確認できるので来館する前に場所を確認しておくとスムーズです。
こちらは日本語で美術品について説明がされているのでおすすめです!
こちらでは1時間しか時間のない方におすすめ作品をしょうかいしています。
私が実際に観た作品とおすすめ作品を紹介していきます!
作家名、作品名とホームページへのリンク、閲覧場所(2025年1月現在)を載せていきますが、実際に行く際には改めて確認していください。美術館の目玉作品が他の大きな美術館に貸出中だったり、同じ美術館でもいつもと違う場所で企画展が行われることもあります。単に模様替えの可能性も。
参考程度にしてください。
- 一番オススメ!
- 中世
- レオナルド・ダ・ヴィンチ:Leonardo da Vinci
- Florentine 16th Century, probably after a model by Andrea del Verrocchio and Orsino Benintendi
- レンブラント・ファン・レイン:Rembrandt van Rijn
- ラファエロ・サンティ:Raffaello Santi
- エル・グレコ:El Greco (Domenikos Theotokopoulos)
- カナレット:Canaletto
- バルトロメ・エステバン:ムリーリョ:Bartolomé Esteban Murillo
- ヒエロニムス・ボス:Hieronymus Bosch
- 守銭奴の死:Death and the Miser(1485/1490)
- ピーテル・パウル・ルーベンス:Peter Paul Rubens
- Pieter Claesz
- ヤン・ファン・ハイスム:Jan van Huysum
- Giovanni Paolo Pannini
- ジョン・シングルトン・コプリー:John Singleton Copley
- 印象派
- 他にもおすすめ
- Sculpture Garden
一番オススメ!
ヨハネス・フェルメール:Johannes Vermeer
まず外せないのはフェルメール作品!
なんと3作品を一度に見ることができます!すごすぎる…!

一番好きな画家はフェルメールと答えるくらいフェルメールが好きです。日本で昔に企画展に行ってからかな?多くの日本人が好きだとは思いますが(笑)。
フェルメールは寡作の画家で37作品ほど。ほとんどの作品はヨーロッパ(オランダ)やアメリカにあります。贋作ではないかと言われている作品も多いので、時が経つとまた変わっていきそうです。
手紙を書く女:A Lady Writing(1665)

天秤を持つ女:Woman Holding a Balance(1664)

赤い帽子の女:Girl with the Red Hat(1669)

実はこちらには「Girl with a Flute」という作品も以前はありました。ただ、近年フェルメールが描いたものではなかったと発表されたこともあり飾られてはいませんでした。
個人的には長年フェルメールだと思われてきた作品なら見たかったなと思いました(笑)。
私が来館した時には3作品ともこちらのお部屋に飾られていました。
West Building, Main Floor — Gallery 50-A(2025年1月時点)
中世
レオナルド・ダ・ヴィンチ:Leonardo da Vinci
ジネヴラ・デ・ベンチの肖像:Ginevra de’ Benci [obverse](1474/1478)
West Building, Main Floor — Gallery 6

有名なレオナルド・ダ・ヴィンチの作品です。裏側にも絵が書いてあるので見てみてください。
フィレンツェの裕福な銀行家の娘、ジネヴラの肖像画です。当時は横顔の肖像画が一般的でしたが、こちらは斜めから描かれています。
レオナルド・ダ・ヴィンチの作品は16作品と少ないため実際に見れるのは貴重だと思います。1400年代にイタリアにて活躍し、有名な作品としては「モナ・リザ」(ルーブル美術館)や「受胎告知」(ウフィツィ美術館)があります。ちなみに以前に旅行した時にどちらも見たことがあります。当時はそこまで詳しくなかったのですが、今思うと見ることができてよかったです。
Florentine 16th Century, probably after a model by Andrea del Verrocchio and Orsino Benintendi
ロレンツォ・デ・ メディチ :Lorenzo de’ Medici(1513/1520)
West Building, Main Floor — Gallery 7

モデルになったロレンツォ・デ・ メディチは、イタリアのフィレンツェ共和国の支配者。ルネサンス期にフィレンツェを繁栄に導いたとのこと。
私も詳しく知りませんでしたが、メディチ家という名前は聞いたことがありました。
像よりも絵が好きなので普段はあまり見ませんが、彼のこの力強い顔は見ておくといいとオススメされていたこともあって見てみました!写真ではあまり分からないかもしれませんが、実際見ると確かに何か惹きつけられるものがありました。絵ではないのにずっと見ていても飽きないような、ついこの人の生涯について思い馳せてしまう力がありました。
レンブラント・ファン・レイン:Rembrandt van Rijn
背の高い帽子と手袋をした紳士の肖像画:Portrait of a Gentleman with a Tall Hat and Gloves(1656/1658)
West Building, Main Floor — Gallery 51

レンブラントも好きです!
レンブラントは1600年代に活躍したオランダの画家になります。
「光の画家」と呼ばれ、特に「夜警」(アムステルダム国立美術館)が有名ですよね。レンブラントは多作の画家なのでアメリカの美術館でもよく見かけます。レンブラントがある美術館ではレンブラントを必ず見るようにしています。が、私は「夜景」が好きなのですが、作品自体は肖像画が多いのでなかなか気にいる作品にはあまり出会えません。
でもこの作品は全体的に黒で描かれているのですが、全部違う黒で本当に不思議でした。黒の違いを細かく見て全体を見て…と繰り返していました。
ラファエロ・サンティ:Raffaello Santi
アルバの聖母:The Alba Madonna(1510)
West Building, Main Floor — Gallery 20

盛期ルネサンスに作られた作品。ラファエロはイタリアの画家でレオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロとともに三大巨匠と言われています。描かれているのは聖母マリア、幼子イエス、洗礼者ヨハネの3人。
中世はあまり詳しくないですが、そんな私でもラファエロは知っています。有名な作品はバチカン市国にある「ラファエロの間」。以前に行ったイタリア旅行でも特に印象に残っています。
この作品は特に大きいわけではないのですが、本当に美しかったので直接見れてよかったです。円になっているのもいいですよね。
エル・グレコ:El Greco (Domenikos Theotokopoulos)
ラオコーン:Laocoön(1610/1614)
West Building, Main Floor — Gallery 28

唯一残る神話をモチーフにした作品。ラオコーンはトロイアの神官で、巨大な木馬を怪しんで警告した人物だそう。
聖マルティヌスと乞食:Saint Martin and the Beggar
West Building, Main Floor — Gallery 28

エル・グレコは現在のギリシャ、クレタ島生まれ。当時はイタリア領だったこともありヴェネツアやローマに行き、その後はスペインへ。力強い色彩を描くのが特徴。
絵は宗教画ですが、作風だけ見ると中世ではなく近世の画家のように感じます。とにかく目を惹く作風だと思います。
カナレット:Canaletto
サン・マルコ広場、ヴェネツィア:The Square of Saint Mark’s, Venice(1742/1744)
West Building, Main Floor — Gallery 31

カナレットはヴェネツィア生まれの景観画で名を馳せた画家です。
今までの海外旅行で一番お気にいるの場所はイタリアのヴェネツィアです!だからかヴェネツィアの絵を見るとそれだけで嬉しくなります。今回はこちらの絵が印象に残りました。
バルトロメ・エステバン:ムリーリョ:Bartolomé Esteban Murillo
窓辺の2人の女性:Two Women at a Window(1655/1660)
West Building, Main Floor — Gallery 34

バロック期のスペインの画家でスペインの黄金時代美術を代表する一人。
西館ツアーの見どころで紹介されていたので見に行った作品。見に行く前はあまり興味を持っていなかったのに、実際に見ると右側の女性にとても惹きつけられました。
説明でも言っていたように二人の女性の詳しい状況は分かっていません。当時、上流階級の女性が人前で笑うことはよくないとされていたため、彼女は娼婦なのか、はたまたこの先に意中の相手がいるのか。彼女の自信たっぷりな笑みから目が話せなくなります。
ヒエロニムス・ボス:Hieronymus Bosch
守銭奴の死:Death and the Miser(1485/1490)
West Building, Main Floor — Gallery 41

こちらも西館ツアーの見どころで紹介されていました。
死神が病人に近づいている作品で、病人は金貨か十字架のどちらを選ぶのか。
よくある題材ですがとても細かく書いてあって人生について考えさせられました。また、怖い場面ではあるのですが、なんだか怖くなりすぎていないところもよかったです。彼の他の作品も不思議な作品が多くて見てみたくなりました。
ピーテル・パウル・ルーベンス:Peter Paul Rubens
ライオンの穴の中のダニエル:Daniel in the Lions’ Den(1614/1616)
West Building, Main Floor — Gallery 45

フランダースの犬でネロが見たがっている画家がルーベンス。こちらの絵のライオンを描く際には実際にブリュッセルの王立動物園でライオンをスケッチしたそうで、ライオンの迫力がすごかったです。絵が大きのもあってさらに迫力がプラスされていました。
獰猛なライオンとそのライオンに囲まれながらも無傷で生還した敬虔なキリスト教徒のダニエルの対比が際立っています。
パエトンの堕落:The Fall of Phaeton(1604/1605)
West Building, Main Floor — Gallery 45

こちらもかなり大きな作品です。ギリシア神話のパエトーンがゼウスの雷を受けて墜落してしまう場面です。個人的には美しくて迫力のある作品に感じました。
Pieter Claesz
Still Life with Peacock Pie(1627)
West Building, Main Floor — Gallery 50

こちらも西館のツアーの見どころで紹介されていました。当時の食卓で高価だったものが並べられています。砂糖はアメリカやカリブ諸島から、地中海沿岸からオリーブや白ワイン、青と白の磁器のボウルは中国からもたらされたものだそうです。塩入れもあります。孔雀は金がつけられていて食べられるものではないそうです。
ヤン・ファン・ハイスム:Jan van Huysum
花と果物のある静物画:Still Life with Flowers and Fruit(1715)
West Building, Main Floor — Gallery 50

花束の作品も好きなのですが、今回はこちらの作品が印象に残りました。
Giovanni Paolo Pannini
Interior of Saint Peter’s, Rome(1754)
West Building, Main Floor — Gallery 31

サン・ピエトロ大聖堂について描かれた作品。
この大聖堂には以前に行ったことがあって、絵で見るとまた印象が違うのが不思議でした。
ジョン・シングルトン・コプリー:John Singleton Copley
ワトソンとサメ:Watson and the Shark(1778)
West Building, Main Floor — Gallery 60-B

こちらは実際に起こった事件を元に描いた作品。当時14歳だったブルック・ワトソンはサメに襲われ、9人の船乗りたちが彼を助けようとしています。若い黒人男性が描かれていますが、当時は独立戦争が起こっていたところで奴隷貿易の廃止が争点となっていました。舞台となったハバナも奴隷貿易が盛んな場所だったそうです。当時は黒人は描くことはあまりなく世相を反映しようとしたことが分かります。また、この少年は右足を失くしてしまいましたが命は助かって市長にまでなったそうです。すごい。
大きい絵なのもあってとにかく迫力がありました。少年が助かって本当によかった。
この作品をオマージュした作品も他の美術館で見ました。有名な作品を知るとオマージュ作品も楽しめるのでいいですよね。
印象派
クロード・モネ:Claude Monet
散歩,日傘をさす女:Woman with a Parasol – Madame Monet and Her Son(1875)
West Building, Main Floor — Gallery 85

ヴェトイユの画家の庭園:The Artist’s Garden at Vétheuil(1881)
West Building, Main Floor — Gallery 85

太鼓橋:The Japanese Footbridge(1899)
West Building, Main Floor — Gallery 85

ルーアンの大聖堂:Rouen Cathedral, West Façade、Rouen Cathedral, West Façade, Sunlight(1894)
West Building, Main Floor — Gallery 80

Bazille and Camille (1875)
West Building, Main Floor — Gallery 82

素晴らしいモネの作品がたくさんあります!
楽しみにしていたのは「散歩、日傘をさす女」で、予想を裏切らず素敵でした!モネの妻のカミーユがとても美しく、その後ろに息子も一緒います。家族のプライベートな部分を切り取ったにしては美しすぎる…。
実際に観て気に入ったのは「ヴェルトイユ画家の庭園」でした!ひまわりと子どもが一緒に描かれていて夏の一枚という感じで、子どもの頃の夏が懐かしく感じました。万国共通ですね。
オーギュスト・ルノワール:Auguste Renoir
オダリスク:Odalisque(1870)
West Building, Main Floor — Gallery 81

ルノワールの作品は多くありますが、一番おすすめはこちらです。
北アフリカのハーレムのような雰囲気ですが、実はルノワールのアトリエでパリの女性がモデルだったようです。華やかな装飾と力強い女性の視線が目を惹きます。
Girl with a Hoop:フープを持つ少女
West Building, Main Floor — Gallery 85

可愛らしい少女ですが、こちらを見つめる目線は力強いです。
ジョウロを持つ少女:A Girl with a Watering Can
West Building, Main Floor — Gallery 85

こちらの女の子も赤いリボンと青い服が目を引いて可愛らしいです。
フィンセント・ファン・ゴッホ:Vincent van Gogh
ラ・ムスメ:La Mousmé
West Building, Main Floor — Gallery 83

このMousumeというのは日本語の「娘」のことであると知ってびっくり!日本のことについて書かれた小説を元にしてして描いたそう。絵画を見ていると日本に影響を受けている画家の多さに驚くと同時に嬉しくもあります。
Roses
West Building, Main Floor — Gallery 83

こちらも気に入りました。
ギュスターヴ・カイユボット:Gustave Caillebotte
ダリア、プティ=ジャンヌヴィリエの庭:Dahlias, Garden at Petit Gennevilliers(1893)
West Building, Main Floor — Gallery 85

フランスの画家でルノワールやモネらと友人でもあり、自身も画家ながら印象派の画家たちのパトロンともなったそうです。
彼の有名な作品はシカゴ美術館にある「パリの通り、雨」ですね。実際に見るまではそこまで好きではなかったのですが、実際に見ると想像以上の大きさで私も当時のパリに本当にいるような気分になることができてシカゴ美術館一番のお気に入り作品になりました。
またこの作品の人がいないバージョンを以前にボストンで観たのですが、改めて探そうとしたらうまく探せませんでした。その時も気に入って、今回もまた少し違う作品を見て気に入りました。
エドゥアール・マネ:Edouard Manet
The Old Musician(1862)
West Building, Main Floor — Gallery 89

マネも見ることができます!モネとマネ!名前が似てるのでセットで覚えてしまっていますが笑。マネの方が少し年上ですね。厳密には印象派ではないそうですが。
モネやルノワールたちと「バディニョール派」として活躍しましたが、その後は方向性の違いから印象派には参加しなかったそうです。ただ、モネとは仲がよかったとか。
個人的にはモネは風景画、マネは人物画なイメージです。美術を見始めた最初の頃は混乱していましたが、今はパッと見てどちらの作風が分かるようになってきました。たくさん見た成果かな!?
ポール・セザンヌ:Paul Cézanne
The Bend in the Road(1900/1906)
West Building, Main Floor — Gallery 84

セザンヌも見えました〜!
近代絵画の父と呼ばれており、印象派からキュピズムの架け橋をしたのがセザンヌ。私はやっぱりセザンヌの描く風景が好きですね。
メアリー・カサット:Mary Cassatt
Woman with a Sunflower(1905)
West Building, Main Floor — Gallery 86

The Loge(1878-1880)
West Building, Main Floor — Gallery 89

Girl Arranging Her Hair(1886)
West Building, Main Floor — Gallery 86

この美術館でカサットの作品を見るまで彼女のことを知らなくて。でも知ってからは本当に好きな画家の一人になりました!すごく優しい絵なんだよね。あと配色も素敵で。明るくなれるし優しくなれる。子どもも可愛い。女性も素敵。
当時は女性が本業の画家になるなんて難しい時代だったため正式に学校にも入ることができない中で認められていった女性ということで、彼女の背景を知ると余計に好きになりました。
本当は「Little Girl in a Blue Armchair」という青が目を惹く作品があるのですが、私が行った時に偶然なくて見えませんでした。でもこの後違う美術館で見ることができで本当に嬉しかった!
Camille Pissarro
Boulevard des Italiens, Morning, Sunlight(1897)
West Building, Main Floor — Gallery 89

カリブ海のセント・トーマス島生まれ。モネと知り合ったことで印象派に。肖像画や都市風景画を多く描いたそうです。こちらの風景画が優しい雰囲気でお気に入り。
他にもおすすめ
カロリュス=デュラン:Carolus-Duran
Study of Lilia
West Building, Main Floor — Gallery 82

フランスの画家で肖像画をたくさん描かれたそうです。名前は知らなかったのですが、この作品は赤が目を惹きます。女の子の後ろ姿というとっても可愛い絵です。チェリーレッドの背景にストロベリーレッドの服を着ているそうです。分からない!
Edgar Degas
Woman Viewed from Behind (1879-1885)
West Building, Main Floor — Gallery 86

The Dance Lesson(1879)
West Building, Main Floor — Gallery 83

ドガの作品も見れました。上の作品はルーブル美術館で絵を見ている女性だそうで、なんだか自分と照らし合わせながら見ていました。もしかしたらドガの友人であったメアリー・カサットかもしれないということです!
バレエを題材にした作品は有名ですよね。他の美術館でも見れますが、こちらもぜひ。
ドガの有名な踊り子の像「Little Dancer Aged Fourteen」もありますが、私は今回は見ることができませんでした。残念。
ポール・ゴーギャン:Paul Gauguin
Fatata te Miti (By the Sea)(1892)
West Building, Main Floor — Gallery 83

Still Life with Peonies(1884)
West Building, Main Floor — Gallery 83

ゴーギャンも見えます!ゴーギャンも美術館で実際に見始めてから好きになった画家です。実際に見る前から知ってはいたのですが、そこまで惹かれず。でも実際に見ると不思議と好きになりました。色合いがいいのと自然と人が組み合わさった作品を描くことが多くて、躍動感があるんですよね。知らない文化のことをもっと知りたくなったりもします。こちらの花束の作品も印象に残っています。
Frederic Edwin Church
Niagara(1857)
West Building, Main Floor — Gallery 71

実際にナイアガラの滝を見てからナイアガラの滝の作品が好きになりました。昔の人もこうやってナイアガラを見て畏敬の念を感じたのだなあ。
ジェームズ・マクニール・ホイッスラー:James McNeill Whistler
Symphony in White, No. 1: The White Girl(1861-1863, 1872)
West Building, Main Floor — Gallery 69

フランスの落選展で展示されセンセーションを巻き起こした作品です。
個人的には白いドレスが映えるとても美しい女性で目を惹かれました。等身大のように大きのも相まって印象に残ります。
エドゥアール・ヴュイヤール:Edouard Vuillard
Théodore Duret(1912)
West Building, Main Floor — Gallery 86

室内情景などを好んで描いたアンティミスト(親密派)でした。こちらの作品も猫と老人の優しい雰囲気が印象に残っています。
Archibald John Motley Jr.
Portrait of My Grandmother(1922)
West Building, Main Floor — Gallery 66

自身の80歳の祖母エミリーを描いた作品。エミリーは奴隷としてケンタッキー州に生まれ、シカゴへ移住。南北戦争、戦後の南部、南部から北部への移動、ジム・クロウ法も経験してきた人生だったそうです。彼女の人生がどれだけ困難で、そしてどうやって乗り越えてきたのか考えてしまいます。
そして地下の通路を使って西館から東館に移動しました!

「ピカソ:Pablo Picasso」
「悲劇 (海辺の貧しい家族):The Tragedy(1903)
East Building, Mezzanine — Gallery 217-C

こちらはピカソの青の時代の作品になります。
ピカソのサルタンバンクの家族:Family of Saltimbanques(1905)
East Building, Mezzanine — Gallery 217-C

こちらはバラ色の時代の代表作。
Le gourmet(1901)
East Building, Mezzanine — Gallery 217-C

この女の子の絵も気に入りました。
現代絵画の分野ではピカソがあれば基本的に見るようにしています。青の時代の作品は色々な青があって好きです。作品自体は悲しいですが。メランコリーをうまく表現していると思います。
ジャクソン・ポロック:Jackson Pollock
Number 1(1950)
East Building, Upper Level — Gallery 407-B

かなり大きな絵でした。他の美術館でもポロックの作品は見たことがあります。
一見簡単そうにも見えますが、やはり実際に見ると迫力がありますね。
ピエト・モンドリアン:Piet Mondrian
Tableau No. IV; Lozenge Composition with Red, Gray, Blue, Yellow, and Black(1924/1925)
East Building, Upper Level — Gallery 415-C

オランダ生まれ。キュピズムから抽象画へと移行していきました。
彼の作品もアメリカの美術館ではよく見ることができます。赤と青と黄色の色合いが印象的です。
Alma Thomas
Pansies in Washington(1969)
East Building, Upper Level — Gallery 407-C

彼女はワシントンD.C.にて35年間美術の先生をしていたそうです。鮮やかな色彩が目を惹きます。
Georgia O’Keeffe
Shell No. I(1928)
East Building, Upper Level — Gallery 415-B

花の画家と呼ばれるジョージア・オキーフ。
こちらの作品を見たくて探していたのですが全然見つからず。思ったよりも小さくて見逃していました笑。花の作品もいつか見てみたいな。
Alberto Giacometti
Walking Man II(1960)
East Building, Upper Level — Bridge

ジャコメッティもアメリカで美術館を巡り始めてから知った芸術家です。
こちらはなんと廊下にありました!廊下にまでこんな有名な作品があるなんで驚きますよね。
ここまで絵の紹介をしていきましたが、西館は広くて雰囲気も素敵なので美術館全体も見てみてくださいね。



Sculpture Garden
美術館横の庭園にもアートがあります。時間があればこちらも覗いて見てください。
Robert Indiana
AMOR, conceived(1998)

LOVEで有名なロバート・インディアナ。「AMOR」はスペイン語で「愛」です。ポップアートはかわいいですよね。ペンシルベニア大学にも彼の作品である「LOVE」の彫刻がありました。
Barry Flanagan
Thinker on a Rock(1997)
Sculpture Garden — Southeast Quadrant

この彫刻が気に入りました!ロダンの考える人がうさぎになっているそうです。
たくさんの作品を紹介したのですごく長い記事になってしまいました。アメリカに来てから本格的に美術を見始めたのであまり知識はありませんが、参考にしてもらえたら嬉しいです。
そして最後に!
お土産として気に入った作品のハガキと日本語版の美術館の所蔵名品集を購入しました!
ちなみにこの表紙の作品はロヒール・ファン・デル・ウェイダン作の「女性の肖像」です。
